年齢や性別を問わず人気の高いMaison Marugiela(メゾンマルジェラ)からは香水、足袋ブーツなど数多くのアイテムが発売されている。
個性的なアイテムの中で、最も特徴的なのが、「4つのステッチ」だ。
ブランド品と言えば、多くはブランド名のロゴが書かれているが、Maison Marugielaではブランド名が記載されることはまずない。
この「4つのステッチ」がブランドのロゴのような役割を果たしている。
このステッチには、ある特別な思いが込められているが、知っているだろうか?
今回は、Maison Marugiela(メゾンマルジェラ)のアイテムを持つなら、知っておきたいこの「4つのステッチ」の意味について解説していく。
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Maison Marugiela(メゾンマルジェラ)の歴史
創立者のマルタン・マルジェラ
Maison Marugiela(メゾンマルジェラ)は1988年にフランスのパリで創立された。
ブランドの創立者は、ベルギー生まれのファッションデザイナーであるマルタン・マルジェラだ。
彼はアントワープ王立美術アカデミーを卒業後、ジャンポール・ゴルチエのアシスタントをしていた。
その後、独立する形で、「Maison Martin Margiela(メゾンマルタンマルジェラ)」を設立した。
匿名性が話題に
1989年にパリコレデビューを果たしたメゾンマルジェラは、マスクを着用した素人をモデルとして起用するなど今までにない独創性でファッション界に大きな衝撃を与えた。
プロダクトがメゾンの全てを表現するというポリシーは、それまでデザイナーが全面に出るファッション界の慣習から大きく逸れたものだったのだ。
マルタン・マルジェラは自身のブランドと同時に、1997~2003年まで「HERMES(エルメス)」のデザイナーも兼任し、Maison Martin Margielaからは画期的なアイテムが次々と発売された。
そんなマルタン・マルジェラも、ブランドが20周年を迎えた2008年にクリエイティブ・ディレクターを引退し、その後5年間は彼の右腕的存在であったニナ・ニーチェがクリエイティブを担った。
ジョン・ガリアーノがディレクターに就任
2014年にディレクターに就任したのが、ジョン・ガリアーノだ。
ジョン・ガリアーノは自身のブランドを成功させただけではなく、クリスチャン・ディオールのオートクチュール部門を立て直すなど、時代の寵児として知られる人物だ。
そんな鬼才、ジョン・ガリアーノが行ったのが、ブランド当初からあった4つのステッチを全面に押し出したデザインだ。
元々このステッチは、後から簡単にタグを切り離せるように敢えて簡易的に縫われていたのだが、それを逆にブランドのアイコンへと押し上げた。
その後、2015年にブランド名も「Maison Martin Margiela」から「Maison Marugiela」に変更となり、現在へと続いている
4つのステッチに込められた意味
現在では、4つのステッチ=Maison Marugielaと分かる人が多いのですが、元々は「アノニマス(無名・匿名)」という意味が込められている。
ブランドの名前ではなく、服そのものを見て欲しいというマルタン・マルジェラの思いが根底にあるのだ。
マルタン・マルジェラは謎が多い人物としても知られる。
雑誌のインタビューには全てFAXで対応し、第一人称も「私」ではなく「私達」を徹底した。
自分がブランドの顔になることを拒み、「メゾン」そのものが人格化されることを求めた。
同様に、ランウェイを歩くモデルが目隠しなどで顔を隠すのも匿名性を表している。
通常、ブランドの証明にもなるタグはしっかり縫い付けられる。
しかし、Maison Marugielaの服は、簡単にほどくことができるように、4つのステッチは簡易的にしか縫い留められていない。
あえて、ブランドのタグを外すことで、ブランドの名前ではなく、服そのものの価値が感じられる作りなのだ。
このため、Maison Marugielaのファンによって、この思いに敬意を払い、糸を取ってしまう人もいる。
現在、4つのステッチはデザインとして取り入れられているため、取る、取らないは自由だ。
カレンダータグの数字の意味
4つのステッチが縫い留めているのは、「カレンダータグ」と呼ばれる数字と丸印が印刷されたタグだ。
バッグやシューズなどのアイテムの場合には、タグではなく刻印になることもあるが、数字が示す意味は同じだ。
0 – 手仕事により、フォルムをつくり直した女性のための服
0 10 – 手仕事により、フォルムをつくり直した男性のための服
1 – 女性のためのコレクション(ラベルは無地で白)
4 – 女性のためのワードローブ
3 – フレグランスのコレクション
8 – アイウェアのコレクション
10 – 男性のためのコレクション
14 – 男性のためのワードローブ
11 – 女性と男性のためのアクセサリーコレクション
12 – ファインジュエリーのコレクション
13 – オブジェ、または出版物
22 – 女性と男性のための靴のコレクション
MM6 – ♀のための服
引用元:wikipedia
元々は真っ白なタグが縫い留められていたのだが、1996年頃にメンズラインがコレクションに加わったことをきっかけに、採用されたものだ。
意味を持たない数字もあり、なぜこの飛び飛びの数字が採用されているのかは明らかにされていない。
ステッチが光るおすすめのアイテム
ここからは、ステッチがデザインとして光るアイテムを紹介していく。
二つ折り財布
キーケース
ニット
クラッチバッグ
ベルト
まとめ
いかがだっただろうか。
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